育毛・植毛業界の実態

父親が薄毛なら遺伝でハゲる可能性大

幼いころから、薄毛には抵抗がありませんでした。記憶にあるころには父がすでに薄毛でした。

男性にとってそれが当たり前だとも思っていいたのかもしれません。父親世代の男性を意識してみることが少なかったからなのか。

幼稚園のころは迎えにくるもは大抵お母さんであり、お父さんをあまり見かけませんでした。もちろん、テレビなどではみていましたが、幼稚園生にとってはあれは箱の中の人間で別ものでした。

しかし、小学校に入るとだんだん世界が広がっていきます。テレビの中の人間も同じように年をとり、薄毛の人もいます。

友達と遊ぶのも時間が許すようになり、友達のお父さんとも会うようにもなっていきました。

「うちの父親は髪の毛が薄いんだ。」(というよりも、うちの父親の場合は正面からみるとほとんどありませんでしたが)

小学生として知識を蓄積するのと同じように、僕はその事実を認識していきました。じっくり認識したおかげで、別に衝撃も、嫌悪感もなく単なる事実として。そして、それは父親にとってもそうであると、勝手に思い込んでした。

しかし、小学校の高学年くらいの時にそれを覆す出来事が起こったのです。

ある日ソファーでテレビを見ている父親が、ブラシで頭を叩いているのです。洗面所にある、父親用のブラシでさえなぜ必要なのかわからなのに、テレビをみながら叩いているのです。

父親は薄毛をコンプレックスに思っていたのでした。

母親に聞くと、少し前から始めたそうでした。一緒にテレビを見ていても、横でコツコツ。叩く前には液体を振りかけているので、その独特な匂いがしてきます。

そのうちに、ソファーのところに置いてある液体のボトルが増えてきました。またしばらくすると、大きなウズラの卵大のものを割ったものを飲み始めました。内服用の育毛剤とのことでした。

僕はそのような行為がどうしても好きになれませんでした。

薄毛がかっこいいかどうかはわかりませんが、薄毛でもかっこいい人はたくさんいると思っていましたし、薄毛なんか気にしない方が男らしくてかっこいいとも思っていました。かく言う父親が、「男は外見じゃない、中身が大事なんだ」と口癖のように言っていたのですから。

たぶん、そのころの自分は、薄毛は他人事という意識があったからだと思います。

よく「男の子は、母親方のおじいちゃんに似るから大丈夫よ」と言われ、祖父はシルバーグレーのふさふさだったからというのもあったと思います。

「たとえ薄毛になったらボウズにすればいい。その方がかっこいい!」とも思っていました。

しかし、遺伝子の情報は都市伝説の負けずに、きっちりと仕事をしてくれます。

大学に入るころから少しずつ僕の髪の毛は薄くなり始めました。始めは額の大きさは変わっていなかったので気づきませんでした。

風呂上りに鏡を見ると、あれ?と思う時もあるのですが、面積がかわっていないので放置しました。この時、すでに薄毛は始まっていたのです。

額の大きさが変わっていないといっても、鏡をみて額に指を重ねただけの測定なので横が広がっていることを見逃していたのです。そして、それ以上に問題だったのは密度が減っていたことです。

大学を出て就職するころには、額も普通にみただけで広くなりました。

しかし、自分にはどうしても育毛をすることができませんでした。父親を見て無駄なあがきと思っていました。

そういう努力をしていることを周りに知られること自体が恥ずかしかったのもあります。

ボウズにしてみました。逆に少し長めにして隠してもみました。そのようなことをしても、写真で見ればやっぱり薄毛なのは自覚できました。

なので、逆に周りに「父親が薄毛だから、昔っから諦めてるから!」と強がりを言って笑いをとったりもしてました。

父親は僕がまだ大学生の頃に病気で他界したのです。そう、まだ自分の薄毛に気づき始める前に。

この前実家で母親と話しているとひょんなことから、昔のアルバムを出してきたのです。

単なる話の流れでした。しかし、今写真で見返してみると、父親の努力には一定の効果があったようなのです。

当時は気にしていなかったのですが、写真でみると明らかに髪の毛が増えているのです。増え方が中途半端なのでかつらではないことは確かです。

母親に植毛をしたかも聞きましたが、そのようなことはなかったとのことです。「当時では高くて、うちでは無理」と言っているので本当だと思います。

今、僕は40手前です。まだ間にあうのでしょうか。僕が小学校の高学年のころということは、当時の父も40前後のはずです。

お金もかかるでしょう。少し恥ずかしいです。でも今僕は、やれることがあるならば、やってみたい気持ちになっています。

当時僕が嫌がっていた父親の行為もこのような決意の末だったのではないでしょうか。当時使っていた薬の名前が聞けないことが残念で仕方ありません。


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